[M17] 設定-音声 メニューの詳細

[設定] – [音声]設定メニュー項目に関しての詳細を説明します。

アンバランス出力選択

PO(パワーアウト):一般的にイヤホンやアクティブスピーカーを接続する際に使用します。

LO(ラインアウト):一般的にプリアンプやプリメインアンプ、アクティブスピーカーに接続する際に使用します。

バランス出力選択

シングルエンドと同様にPOとLOが選択可能です。LOは4.4mm – 2XLRケーブルを使用して外部アンプに接続するときに使用して下さい。

S/P DIF動作モード

同軸入出力を使用する場合のみ、この設定が必要です。

SPDIF IN:M17が同軸デコーディングモードとなり、同軸デジタル入力が可能なDACとして動作するようになります。

SPDIF OUT:M17の出力を同軸DAコンバーターに送って同軸デジタル端子から出力します。M17内蔵のDACを使用しません。

ゲイン

High、Medium、Low、ヘッドホンモードという4段階の出力電圧に対応しています。使用するイヤホンに応じて異なるゲインを選択することができます。

エンハンスドオーバーイヤーヘッドホンモード(Enchanced Over-ear Headphone Mode)は隠しモードになっています。BAT/DCスイッチがDCに設定されていて、DC電源アダプタが接続されている場合にエンハンスドオーバーイヤーヘッドフォンモードが現れます。

可聴域外フィルター

M17には7種類のフィルター(ES9038PROの機能)が内蔵されています。お好みに合わせて選択することができます。

可聴域外フィルターあるいはローパスフィルターとは、デジタル音声処理において必要なノイズシェーピング処理に使用される数学的計算式による音響効果のことで、ユーザーが実感できる効果としては音をわずかに調整するだけのものです。以下では各フィルターの効果についてメーカー見解を紹介致しますが、実際の試聴体験は組み合わせる機器と関係しますので、これらは参考程度としてお受け取り下さい。

1)Sharp Roll-Off Filter:ふくよかで豊かな音で、サウンドステージは後方に位置します。ポップス系に適しています。

2)Short Delay Sharp Roll-Off Filter:しっかりとした厚みのある雰囲気のある音で、サウンドステージは後方に配置されます。音の位置が正確で、十分な音の厚みがあり、ポップスに適しています。

3) Low Dispersion Short Delay Filter:ニュートラルな音で、サウンドステージは中央付近に配置されます。伝統的なフィルターであり、様々な音楽スタイルにマッチします。フィルターによる効果のイメージがわかない場合は、こちらを選ぶとよいでしょう。

4) Slow Roll-Off Filter:まとまりのあるクリアな音で、中央付近に配置されています。クラシック音楽に適しています。

5) Short Delay Slow Roll-Off Filter:究極に手付かずの音、フロント付近に配置。クラシック音楽に適した、クリアでコントロールされていない音で、没入感のある音楽環境を作り出すことができます。

6) Super Slow Roll-Off Filter:柔らかい音で、最前面に配置されています。比較的きれいな音で高速です。

ワイヤレス再生品質

Bluetoothオーディオでは、既定ではデバイスが個々に対応する優先度に基づいて最高品質の音声コーデックが選択されます。このオプションではM17側でサポートされている音声コーデックの優先度を選択できます。

LRバランス

音楽再生時に左右のチャンネルのバランスが悪いと感じる場合は、ここでチャンネルバランスを調整することができます。最大で10段階まで設定できます。

同軸出力

S/P DIF動作モードをSPDIF OUTに切り替えた後、同軸出力機能を使用する前に、このスイッチをオンにしてください。

DSD変換モード

DSD変換モードをONにすると、PCM信号をDSDに変換して出力し、音質をさらに向上させることができます。

動作原理

DSD変換とは、主にデジタル音声信号をPCMからDSDフォーマットに変換することを意味します。そのため、デジタル-アナログ変換の際にDSDフォーマットを使用することができ、音楽スタイルをよりクリアで自然な音質で豊かにすることができます。また、DSDの最小フォーマットはDSD64で、44.1k/16bitの4倍(データサイズのみ)になりますので、DSD変換機能は原理的に44.1k/16bitの音声信号をアップサンプリングしています。

DSD変換はM17の出力後段で実施されるため、基本的にM17から出力される全ての音声に対して有効になります。そのためサードパーティのアプリもDSD変換機能の恩恵を受けることが出来ます。

使用上の注意

DSD機能をオンにすると、その計算処理負荷のためCPUがより多くの電力を消費し、M17の電池持続時間が短くなり、本体の発熱が顕著になります。筐体が熱くなりすぎるとデバイスを保護する目的でサーマルスロットリングという動作が働き、CPUの処理速度が低下します。結果として動作レスポンスに影響が出たり、スタッター(音飛び)などが発生する可能性がありますため、ご留意下さいますようお願い申し上げます。

ご使用中に電池持続時間が製品仕様に記載されている値よりもはるかに短いことに気付いた場合、DSD変換機能がオンになっているかどうかを確認してください。DSD変換機能をオフにして様子を見て頂きますようお願い申し上げます。

ライン出力の音量調整

オンにするとLOモードで音量が調整可能になります。オフにすると音量は最大値に固定されます。

最大音量設定

最大システム音量を設定すると、システムボリュームは設定したボリューム以上にはなりません。